お正月 (おしょうがつ)って、一体何なのでしょうか?この記事では、お正月とはそもそも何なのか?そして、正月の様々な文化をご紹介しています。
- 正月のことを急に知りたくなった人
- とりあえず「お正月」で検索してみた人
に向けた記事となっています。
正月 ・ お正月 とはそもそもなんなのか?
正月(しょうがつ)とは、現代日本で多くの場合「一月一日に始まる年中行事」のことを指したり、「単なるお正月休みの一定の期間」のことを指したり、「一月という月の単位」を指したり、「これらの文化の全般的な風習」を表したりする、意味の広い言葉です。
しかし、私の調査活動の中で、日本には、1月以外にも5月、6月ごろに「お正月」と呼ばれるものが様々に存在していることが発見されています。この場合は「農家の一斉休日」として「お正月」という名前が使われています。
Wikipediaにおいても、正月を「月名」としてとらえたり、「年中行事」「期間」「風習」と、いくつかの側面から記述している様子がうかがえます(https://ja.wikipedia.org/wiki/正月)
こうしたことから、ひとえに「お正月」といっても、大変に意味の広い言葉であることが伺えます。
YouTuber ミスターお正月 について
この記事を書いている私は、YouTuberミスターお正月です。
私はお正月の魅力を世界へ発信するYouTuber「ミスターお正月」です。1,000年以上の歴史がありながら、まだ世界にあまり広く知られていない伝統文化「お正月」。私はこの「お正月」という文化の魅力を世界に発信していくことで、日本を盛り上げようと考えています。日本全国47都道府県それぞれの「お正月(おしょうがつ)」を現地取材・調査して、YouTubeで動画配信しています。
私の詳細については、トップページやYouTubeチャンネルを、ご質問やお問い合わせについてはお問い合わせフォームをご利用ください。
お正月の素晴らしさとは?
YouTuberミスターお正月の考える、お正月の素晴らしいところを、皆様にご紹介します。
ミスターお正月の考える「お正月」の素晴らしさ3大ポイント
日本は四方が海に囲まれ、古くからの独自の文化を守り続けてきた伝統文化大国です。古きよき日本を物語る伝統的な文化は、日本に沢山あります。そうした中で、特にお正月の素晴らしいと感じるところは、現存する日本最大にして最古の伝統文化だということ。日本人の大多数が参加している上に、歴史も古く、そして現役である、規模、歴史、現役、この三点です。
お正月の素晴らしさ1「伝統文化としての規模」
お雛様や七夕など、限られた一部の人が参加する行事に比べて、正月には日本のほとんどの人が参加しています。
お正月の素晴らしさ2「歴史の長さ」
お正月には平安時代よりも前から、実に1,000年以上の歴史があります。
お正月の素晴らしさ3「まだ現役」
忍者や侍などのように、既に廃れてしまった古き日本の文化が、
世界的に著名になり、日本人の代名詞ともなっています。しかし、これらの文化はすでに日本では廃れてしまっています。お正月は1,000年以上の歴史を持ちながらも、未だ現役です。
この規模で、この歴史の長さを持ち、そして未だに現役。こんな伝統文化が、他に日本にあるでしょうか?このように、日本の伝統文化として特筆すべき魅力のある「お正月」ですが、それを「文化」として注目し、世界に伝えようとした人物は未だかつて存在しませんでした。なぜなら、それは人々にとってあまりにも当たり前になりすぎていたからです。その魅力に世界で最初に気付き、伝えようとしている人物、それが「ミスターお正月」なのです。
お正月は国境を超える。
お正月にはお雑煮やおせち料理などを食べる習慣がありますが、その料理には、豚肉など、様々な宗教で禁忌とされている食べ物を含めずに成立させることができます。
グローバル化した国際社会の中においても、活躍していける伝統行事ではないかと考えています。
お正月は時代を超える。
お正月の歴史は古く、平安時代よりも前から始まったとされています。お正月には、1000年以上の歴史があるのです。
確かに、昔から比べれば、変わってきた部分もありますが、日本人の間で絶え間なく継承されてきた「現役の文化」はとても貴重なものであると言えるでしょう。
シーラカンスは、古代の生命のあり方を今に伝える「生きる化石」と言われています。そのように、お正月は、日本のあり方を伝える「生きる文化遺産」と言えるでしょう。
お正月 は、歳神様(としがみ)を迎え入れ、その年の五穀豊穣を願う行事
行事としての正月は「歳神(としがみ・歳徳神)様を迎え入れ、その年の五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願う行事」です。
新年の訪れとともに、歳神様は山の上からやってきて、門松やしめ縄を目印に家々をめぐり、鏡もちに宿る、といったいわれがあります。地域ごとに様々ないわれがありますが、歳神様ではなく、「先祖の霊」がやってくると言われている場合もあります。
山村地域など、地域によってはトイレに宿る神様など様々な神様をまつっていることもあり、儀式の様式も様々です。
近代化した日本においてのお正月とは?
古くはそのように儀礼的意味のあった正月。しかし、日本が近代化するにつれ、そのような儀礼的意味は急激に消失していき、単なる休暇としてとらえられることも多くなりました。
というのも、儀礼的意味のある正月とは、「その年の五穀豊穣を願う行事」、言い換えると「実り豊かな農業の成功を願う行事」であります。つまり、農業と大変関係の深い儀礼でありました。
かつての日本にとっては、農業の成否が国の存亡を分けるほどの一大事でありましたが、食料生産を他国からの輸入に頼り、食料自給率が低下するなどし、人々にとっての農業の存在意義や、ありがたみ、そこへの感謝の念など、人々と農業とのかかわり方が変わってきました。
それに伴って「五穀豊穣を願う行事」である「正月」の存在意義も変わってきたのでしょう。「農業の一つの節目」であり「農業の成功を願う儀礼」であるはずのお正月は、「単なる長期休暇」として、その意味や役割を変えてきたようにも見受けられます。
一方で、初詣では、多くの人たちがおみくじを引き、その年の成否を占ったりもします。皆様も、年始に大吉がでるのを喜んだ記憶はありませんでしょうか?このようなところに「その年の成功を願う儀礼」としての意義が残っているようにも思えます。
お正月の料理はハレの日仕様
おせち料理やお雑煮など、正月料理は普段の日(ケの日)とは違った特別なごちそうを食べることが特徴です。こういった特別な日のことを、ケの日に対して「ハレの日」と呼びます。
お屠蘇(おとそ)
お屠蘇(おとそ)とは、「屠蘇散(とそさん)」をお酒やみりんにひたして作る飲み物のことです。子どもは飲むまねだけですが、若い人から順番に飲み1年の健康と長生きを願います。
屠蘇散は、薬効効果の強い香りの強い香辛料などからできています。
若水(わかみず)
「若水(わかみず)」とは、1月1日の朝、元旦に初めてくむ水のことを言います。若水は、年神様にお供えしてからお雑煮などを作るのに使います。「年男」が正月の行事をとりしきりますが、「若水くみ」も年男の役目のひとつです。
若水には特別なチカラが宿ると信じられていて、民間療法の一つとしても考えられます。
お雑煮(おぞうに)
お雑煮(おぞうに)は、若水などを使って、もちを食べる汁物の料理のこと。全国各地で地域ごとに多様性の富んだお雑煮があり、毎年恒例の新年の話題の一つとなっています。
お節料理(おせちりょうり)
おせち料理とは、元々は五節句に食べられる料理全般のことを指していましたが、今では年明けに食べられる料理のことをあらわしています。保存性が高く、縁起のいい食べ物を食べることが習わしとなっています。
おすし
意外に知られていない正月料理として、お寿司が挙げられます。全国各地で地域の独特な郷土料理としてのお寿司が振る舞われています。
七草がゆ(ななくさがゆ)
1月7日は「人日の節供」と言われ、五節供の一つです。この日には、若菜に強い生命力があると信じられている「春の七草」をおかゆに入れた「七草がゆ」をいただきます。春の七草は多くの場合、「せり・なずな ・ごぎょう・はこべら・ ほとけのざ・ すずな・すずしろ 」の7つの草としていますが、地域によってはにんじんを入れたり、「7つ草が入っていればいい」と考えられていたり、考え方は様々です。
年越しそば(としこしそば)
細く長いそばのように長く生きられますようにと長寿を願って、大晦日の夜に食べられる「年越しそば」。また、遠い昔は金粉を集めるため、「そば団子」を使ったそうで、そのことから「金を集める」という金運アップの意味も込められているそうです。
年明けうどん(としあけうどん)
年明けうどんの風習は、特に内陸部の、米の採りづらい環境で育った文化で、埼玉県などの一部の地域で見られます。太くて長いうどんは昔から長寿の縁起物として食べられてきたそうです。
御神酒(おみき)
御神酒(おみき)とは、神様にお供えしたお下がりのお酒のことをこう呼びます。神様にお供えすることでお酒に神様の霊力が宿り、御神酒となるのです。それを飲むことによって、神様のチカラをみずからに取り込むことができると考えられているようです。
祝い箸(いわいばし)
祝い箸の先は、両方細くなっています。一方を人が使って、もう一方を年神様使い、いっしょに食べるという意味が込められているそうです。おせち料理を食べるときはぜひ「祝い箸」を使いましょうね。
お正月に強い企業・団体
株式会社 紀文食品
株式会社 紀文食品様は、おせちに関する独自の調査や、いわれ・文化の啓発などをおこなっています。
日本正月協会
日本正月協会は、日本の正月を伝統文化とし、その魅力を後世と世界に伝えることを目的として結成された組織です。
お正月の風習
お正月 は、歴史が長いものなので、様々な風習が今も残っています。その一部をご紹介しましょう。
鏡開き(かがみびらき)
武士の時代の名残として、もちを刃物で切るのは、縁起が悪いとされています。ですので、木槌で鏡餅を小さく叩き割って食べるようになりました。
餅つき(もちつき)
餅は、昔からお祝い事やお祭りに欠かせないものでした。
昔は多くの地域で、家族やご近所様が集まって臼に蒸したもち米を入れて餅つきをしていました。
現代でも餅は縁起のいい食べ物の一つとして珍重されています。
煤払い(すすはらい)
1年間で溜まったよごれを落とし、新年を迎える準備をするのが「すす払い」と言われています。
大晦日(おおみそか)
年神様が1月1日の朝(元旦)にやって来るため、年神様を寝ないで待つ日が「大晦日」とされていたようです。年越しそばを食べながらみんなで夜明けを待っていたんですね。
除夜の鐘(じょやのかね)
年越しと言えば除夜の鐘。
煩悩の数と言われる108回鐘を鳴らし、煩悩を鐘の音で絶ち、新年をむかえようという意味が込められているそうです。
初日の出(はつひので)
元旦に日の出を見ることを初日の出といいます。
初夢(はつゆめ)
日本では、新年を迎えたあと、最初に見る夢を「初夢」と言います。
大正月(おおしょうがつ)と小正月(こしょうがつ)
初詣(はつもうで)
初詣(はつもうで)とは、新年最初の参拝のこと。お守りを買ったり、おみくじを引いたり、ご祈祷したり、その年の無事を願って、たくさんの人がお寺や神社を訪れます。
書き初め(かきぞめ)
多くは1月2日ごろに、新年にはじめて毛筆で書くことを「書き初め」といいます。
どんど焼き(どんどやき)
1月15日、小正月のころに、神社や寺、田んぼなどでだるまや正月かざりなどでやぐらを組んで、みんなで集まって燃やす行事です。「左義長(さぎちょう)」「どんど焼き」「とんど」などと、地域ごとに様々な呼び方をされています。一説には、そのけむりに乗って年神様が帰っていくと言われ、お正月の終わりの節目となっていたようです。
全国各地で行われる小正月行事は、どんど焼きとセットになっておこなわれることが多いです。
年賀状(ねんがじょう)
年末にはがきを出し、新年のあいさつに出かけるかわりにしている昔ながらの風習「年賀状」。年賀状には「新春」「迎春」「初春」など「春」のつくことばがたくさん使われています。これは、旧暦では正月は春めく季節だったので、その名残として「春」の漢字がたくさん使われているようです。
干支(えと)
十二支は12の動物や漢字を用いて、それぞれ年や月日、時間や方位などを表している中国由来の考え方ですが、年賀状にはこの「干支」を書くことも一般的です。また、その年の干支の動物は家を守ってくれるともいわれており、年間を通して家や玄関に干支の置物を飾ることもあります。
歳神様(としがみさま)
年明けとともに高い山からおりてきて、みんなに幸せを授けるといわれている神様である「年神様」。年神様とは、田畑の実りを守る神様とのいわれがあったり、ご先祖様の霊ともいわれているそうです。
七福神(しちふくじん)
恵比須様・大黒天・弁才天・毘沙門天・布袋和尚・福禄寿・寿老人の七神を指し「七福神」と呼びます。縁起のよいこの神様、枕の下に七福神が乗った宝船の絵を置いて寝ると、よい初夢が見られるとも言われています。
お正月飾り
正月の到来を前に、様々な飾り物をする風習があります。これは、歳神様をお迎えするための目印と考えられていることが多いようです。
全国的に知られている正月飾りだけでなく、地域ごとに様々な正月飾りがみられます。
しめ飾り(しめかざり/注連飾り)
稲わらで作られ、ウラジロやユズリハ、ダイダイといった縁起のよい植物があしらわれている「しめ飾り」。年神様をお迎えするために、家の中が清められた場所であることを示すために飾られるとされています。
日本全国各地で地域ごとに様々なカタチのしめ飾りがみられ、日本文化の多様性を感じさせられます。
門松(かどまつ)
松竹梅の縁起の良い植物を組み合わせて飾り付ける門松。正月飾りの一つです。
蓬莱飾り(ほうらいかざり)
特に西日本でよくみられるお正月飾りです。
鏡餅(かがみもち)
日本では年明けなどに、鏡もちを飾り付けます。
お正月の遊び
年末年始には親戚一同が集まります。その時、みんながそろって参加できる様々な遊びが、伝統的に残っています。
カルタとり・カルタ遊び
「カルタとり」は正月遊びの一つです。遊び方は、かるたを表向けにして並べ、読み手が読んだ読み札と対になる絵札を探します。対になる絵札を見つけたらその絵札を触り、「はい」と声をだします。これを繰り返し、最終的に持ち札の多い人が勝ちになります。
色々な人が役割分担をして遊べ、座敷でできることから、親戚・家族一同が集まる年末年始のタイミングに好まれてきた遊びです。
百人一首(ひゃくにんいっしゅ)
百人一首は、カルタ遊びの一つとして知られています。年始には全国各地で百人一首大会が催されます。
凧揚げ(たこあげ)
空に凧を揚げる遊びです。
羽根つき(はねつき)
テニスやバドミントンのように、羽子板で羽根をついて遊ぶスポーツです。
双六(すごろく)
サイコロを振って遊ぶボードゲームです。
福笑い(ふくわらい)
バラバラにされた顔のパーツを、いかに整ったカタチに並べられるかを競い合う遊びです。
お正月の技能・芸能「予祝芸能(よしゅくげいのう)」
かつては、獅子舞や万歳、鳥追い、恵比寿廻し、猿廻しなど、年始に様々な芸能が家々を訪れていたそうです。「十二支の民俗誌(佐藤健一郎・田村善次郎著)」によれば、民俗学ではこのような芸能のことを「予祝芸能」と呼んでいるようです。
海老一染之助・染太郎(えびいちそめのすけ・そめたろう)
「お染ブラザーズ(おそめぶらざーず)」として活躍されたお二人、海老一染之助・染太郎さん。浅草の演芸師です「おめでとうございまーす!!」の掛け声とともに、和傘の上に毬をのせ傘回しをする伝統芸能を得意としていました。正月になると毎年テレビに引っ張りだこだったのも印象的です。染太郎2002年没、染之助2017年没。
獅子舞(ししまい)
獅子の面をかぶって、その年の悪いものをはねのける伝統芸能が「獅子舞」です。
様々なタイミングでおこなわれますが、年始に催されることで特に有名です。
神楽(かぐら)
神楽もお正月に限らずおこなわれる伝統芸能ですが、年明けに開催されるものも目立ちます。
私はお正月の魅力を世界へ発信するYouTuber「ミスターお正月」です。1,000年以上の歴史がありながら、まだ世界にあまり広く知られていない伝統文化「お正月」。私はこの「お正月」という文化の魅力を世界に発信していくことで、日本を盛り上げようと考えています。日本全国47都道府県それぞれの「お正月(おしょうがつ)」を現地取材・調査して、YouTubeで動画配信しています。
私の詳細については、トップページやYouTubeチャンネルを、ご質問やお問い合わせについてはお問い合わせフォームをご利用ください。
記事の更新履歴
- 2021年6月29日 調整
- 2021年6月28日 加筆
- 2021年6月27日 加筆
- 2021年6月11日 大幅改稿
- 2021年6月08日 大幅改稿
- 2020年5月17日 大幅改稿
- 2018年2月16日 初稿公開
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